公務員試験の思想で頻出のカント。
自然が私に従うのですよ特に技術系を目指す人にとっては考えさせられることではないでしょうか。
実験をするとき科学者は自然から教えられて知るのではなく、自分の仮説で自然に対して問いかけ、自然に対して答えさせる。
この意味で対象が認識に従うと表現している。これは認識が対象に従うという従来の考えとは180度転換しているので、これを自分で「コペルニクス的転回」と呼んだ。
カントは科学的知識の限界を認めた。理論理性(科学的知識)は経験できるものに限られるので神や自由など経験を超えたものは実践理性(道徳)の問題だとした。
あなたは奴隷ですか?
自分の意思を自分で決める意思の自由が必要だ。それが自律であり、自分の実践理性にしたがってのみ行動し、自分の道徳法則に服従する。
人間としてどのように行動すべきかを自分に問いただして自発的に行動する、それが自由だと!
高校の時にはよくわかりませんでしたが今ならこの言葉で感動することができます。確かに自分の意思に従うということに共感できますね。とはいっても現実はなかなか難しいのも事実ですね…。
「もし、幸せになりたいなら働きなさい」は正しいでしょうか?
上のようなもし〜ならこうしなさいという条件付の命令を仮言命法といいます。これは義務の意識より自分の幸福を追求する利己心が優先しています。
一方、人間の理性にこのようにしなさい、というような呼びかけるものは誰に対しても当てはまる無条件のものでなければなりません。
定言命法は「汝の意志の格率(行動基準)が常に普遍的な法則として妥当しうるように行為しろ」とした。自分の中の決まりを守りなさいということでしょうか。自分の決まりに従うことが義務だといいました。
カントは行動の結果よりも動機を優先した(動機説)。
人格
人間は欲や衝動があるが、良心もあります。衝動などを超えるといい。
皆自分の決まりをまもり、各人の決まりを尊重しあう社会を理想とし、「目的の王国」とよんだ。この実現のためには戦争のない永久平和の必要性を説いた。
これらの考えに関連してヘーゲルの考えがあります。試験でのポイントはこのヘーゲルとの対比がよく問われます。